中小企業診断士の実務補習と実務従事の違いとは【メリット・デメリット】
中小企業診断士として登録するために避けて通れないのが「実務要件」です。
その代表的な手段が「実務補習」と「実務従事」。
どちらを選ぶべきか悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
実はこの2つ、目的も得られるものも大きく異なります。
本記事では、実務補習と実務従事の違いを整理し、それぞれのメリット・デメリットを解説します。
これから独立や副業、民間案件を見据える方にとって、後悔しない選択ができるように現実的な視点でお伝えします。
結論も最初にお伝えしておきます。
判断基準はシンプルです。
「金額は高いけど登録が目的」なら実務補習、「金額を抑えて、より実務に近い体験」なら実務従事。

実務補習とは何か
実務補習とは、中小企業診断士協会などが主催する公式プログラムで、実在する企業を対象に経営診断を行う制度です。
5日間または15日間のプログラムに参加し、グループで企業分析から報告書作成までを行います。
診断士登録に必要な実務ポイントを確実に取得できる点が最大の特徴です。
一方で、テーマや進め方は決められており、実務経験というより「診断士としての型」を学ぶ側面が強い制度と言えます。
実務補習のメリット
実務補習の最大のメリットは「確実性」です。
参加すれば、ほぼ確実に実務ポイントを獲得でき、登録要件を満たせます。
また、報告書作成の流れや診断士としての基本的な思考プロセスを体系的に学べる点も魅力です。
さらに、同期診断士との横のつながりができやすく、情報交換や将来的な人脈形成にもつながります。
「まずは診断士としての基礎を身につけたい」という方には安心感のある選択肢です。
実務補習のデメリット
一方で、実務補習には明確なデメリットもあります。
まず費用が高額になりやすく、15日間補習では数十万円単位の自己負担が発生します。
また、平日日中の拘束時間が長く、会社員の方には調整が難しい場合もあります。
グループワークとなるため、診断士実務の「一人で課題抽出から提案」という流れを体験しにくくなります。「あなたは財務担当ね」といった担当性となるため、自分が支援をしたいテーマになるかは分かりません。
実務従事とは何か
実務従事とは、実際の企業に対してコンサルティング支援を行い、その実績をもって実務ポイントを申請する方法です。
補助金支援、経営改善計画、Webマーケティング支援など、内容は多岐にわたります。
特徴は「リアルな民間案件」であること。
企業からお金をもらい、成果を求められる環境で支援を行うため、より実践的な経験が積めます。
独立志向の方には非常に相性の良い選択肢です。
実務従事のメリット
実務従事の最大のメリットは「実務経験がそのまま仕事につながる」点です。
支援内容がそのまま実績となり、次の案件獲得に活かせます。
また、売上拡大や採用支援など、企業が本当に困っているテーマに向き合えるため、コンサルタントとしての市場価値が高まります。
さらに、実務従事のサービスを利用した場合でも料金は実務従事よりも安くなります。
実務従事のデメリット
実務従事は自由度が高い反面、難易度も高めです。
自分で案件を獲得する必要があり、最初はハードルを感じる方も多いでしょう。
また、実務内容が診断士登録要件に適合しているかを自分で管理しなければなりません。
どちらを選ぶべきかの判断基準
判断基準はシンプルです。
「金額は高いけど登録が目的」なら実務補習、「金額を抑えて、より実務に近い体験」なら実務従事。
まとめ
実務補習と実務従事は、どちらが正解という話ではありません。
重要なのは「診断士として、その先でどう生きるか」です。
資格取得で終わらせず、実務を通じて価値を提供できる診断士になること。
そのためには「中小企業診断士×Webマーケティング×AI」という組み合わせが最強の武器になります。
SBMアカデミーでその力を身につけ、実務従事をきっかけに独立成功を手に入れましょう。
